歴史小説・時代小説作家一覧
【物故作家篇】


有明夏夫1936~2002代表作は、NHKドラマの原作ともなった直木賞受賞作「大浪花諸人往来」。大坂を舞台とした作品。文庫本
有吉佐和子1931~1984歴史小説から社会派小説まで幅広く執筆。「華岡青洲の妻」「和宮様御留」が歴史小説の代表作。文庫本
泡坂妻夫1933~2009推理小説作家だが、時代小説もあり、「宝引の辰捕物帳」シリーズはテレビドラマ化された。文庫本
池波正太郎1923~1990歴/時「鬼平犯科帳」「真田太平記」「剣客商売」「必殺仕掛人」の4大シリーズが著名。他に忍者物など多数。文庫本
池宮彰一郎1923~2007歴/時脚本家出身で69歳で小説家デビュー。忠臣蔵や戦国時代を題材とした話題作を次々に刊行した。文庫本
伊藤桂一1917~2016戦争小説で直木賞を受賞後、時代小説も手掛ける。「風車の浜吉」シリーズなど。文庫本
井上ひさし1934~2010歴/時戯曲や中間小説などが主流だが、大著「四千万歩の男」など歴史小説の作品もある。文庫本
井上 靖1907~1991戦後を代表する小説家で、中国や戦国時代を題材とした歴史小説も多い。文庫本
宇江佐真理1949~2015函館に住んだ作家。「髪結い伊三次捕物余話」シリーズが代表作。文庫本
江崎俊平1926~2000春陽文庫に多くの作品が収録されていることで知られる。城郭研究家でもある。文庫本
遠藤周作1923~1996キリスト教をテーマとした純文学が中心だが、「侍」「沈黙」など歴史小説もある。文庫本
大島昌宏1934~1999代表作は中山義秀文学賞の「罪なくして斬られる―小栗上野介」。他に「そろばん武士道」など。文庫本
大原富枝1912~2000現代小説が中心だが、故郷を題材とした「婉という女」「於雪」などがある。文庫本
岡本綺堂1872~1939明治・大正期を代表する劇作家だが、「半七捕物帳」シリーズは捕物帳の嚆矢として著名。文庫本
大仏次郎1897~1973「鞍馬天狗」シリーズの原作者。時代小説には、他に「赤穂浪士」など。文庫本
海音寺潮五郎1901~1977「天と地と」など壮大な歴史小説を得意とする一歩、「武将列伝」「悪人列伝」など史伝ものでも知られる文庫本
川口松太郎1899~1985昭和前期を代表する劇作家の一人。「新吾十番勝負」など大衆小説作品も多い。文庫本
菊池 寛1888~1948戦前を代表する劇作家。「忠直卿行状記」など歴史短編も多い。文庫本
北 重人1948~200956歳で「夏の椿」で本格デビューするも、61歳で急死。「汐のなごり」は直木賞候補。他に「夜明けの橋」など。文庫本
国枝史郎1888~1943戦前を代表する伝奇作家。「神州纐纈城」が有名。文庫本
邦光史郎1922~1996企業小説が中心で、企業家などを扱った歴史小説も手掛けた。文庫本
黒岩重吾1924~2003古代史をテーマとした小説の第一人者。もとは社会派小説での直木賞作家である。文庫本
小松重男1931~2017「ずっこけ侍」「蚤とり侍」などユーモア時代小説で知られる。文庫本
五味康祐1921~1980剣豪小説の第一人者として活躍。代表作は「柳生武芸帳」「柳生連也斎」など。文庫本
今 東光1898~1977歴/時中尊寺貫主兼参院議員で、「お吟さま」で直木賞も受賞した小説家。河内ものを得意とした。文庫本
早乙女貢1926~2008時/歴会津藩士の末裔で正続合わせて21巻に及ぶ大河小説「会津士魂」が代表作。幕末・戦国ものが多い。文庫本
榊山 潤1900~1980文学から出発して、時代小説や風俗小説など幅広く執筆。歴史小説の代表作に「毛利元就」。文庫本
坂口安吾1906~1955戦前から戦後にかけての作家。時代小説に「安吾捕物帳」など。文庫本
桜田晋也1949~2011長編「足利高氏」が代表作。他に「武神」など。文庫本
佐々木味津三1896~1934「右門捕物帳」「旗本退屈男」の原作者として著名。春陽文庫に多数の作品が収録されている。文庫本
笹沢左保1930~2002推理作家で、時代小説は映画・テレビの人気シリーズ「木枯らし紋次郎」が代表作。文庫本
司馬遼太郎1923~1996日本を代表する歴史作家。代表作「竜馬がゆく」など、司馬史観といわれる独自の視点から描いた大作が多い。文庫本
柴田錬三郎1917~1978戦後、通俗小説作家から直木賞作家となり、「眠狂四郎」シリーズで剣豪小説ブームを起こした。文庫本
島田一男1907~1996NHKドラマ「事件記者」シリーズの脚本で有名な推理作家。時代小説もある。文庫本
子母沢寛1892~1968彰義隊残党の孫。代表作「おとこ鷹」「父子鷹」「勝海舟」三部作など、幕末をテーマとする。文庫本
白井喬二1889~1980大長編「富士に立つ影」で知られる大衆小説作家。他に忍法小説など。文庫本
白石一郎1931~2004時/歴福岡藩を舞台とした「十時半睡」シリーズが代表作。九州を舞台した歴史小説も。文庫本
城山三郎1927~2007経済小説がメインで、近代の財界人や官僚・政治家を扱った史伝作品がある。文庫本
新宮正春1935~2004スポーツ記者出身で、時代小説の他にスポーツ小説を多数執筆。文庫本
陣出達朗1907~1986シナリオライター出身の大衆小説家。「遠山の金さん」や「伝七捕物帖」が有名。文庫本
杉本苑子1925~2017宝暦治水をテーマにした「孤愁の岸」で直木賞を受賞。平安時代や、女性を主人公とした小説の第一人者。文庫本
高木彬光1920~1995戦後を代表する推理作家。春陽文庫から多数の時代小説も刊行した。文庫本
多岐川恭1920~1994推理作家として知られているが、時代小説作品も多数ある。文庫本
滝口康彦1924~2004長崎県出身で、地元九州を舞台とした小説を多く書いた。文庫本
武田泰淳1912~1976「ひかりごけ」で知られる第1次戦後派作家だが、中国を舞台としたエンターテイメント「十三妹」も著名。文庫本
武田八洲満1927~1986代表作は直木賞候補となった「紀伊国屋文左衛門」。ノンフィクション作品もある。文庫本
立松和平1947~2010テレビのリポーターやパリダカのナビゲーターなど多彩に活躍。歴史小説の代表作は「道元禅師」。文庫本
田宮虎彦1911~1988歴史小説「霧の中」でデビュー、現代小説も含め多数執筆。代表作は「落城」。文庫本
陳 舜臣1924~2015推理小説から歴史小説に転じ、中国を舞台とした小説を太末発表。代表作は大河ドラマの原作「琉球の風」。文庫本
都筑道夫1929~2003戦後の推理作家。時代小説に「なめくじ長屋」シリーズがある。文庫本
綱淵謙錠1924~1996「斬」で直木賞を受賞。他にも「苔」「濤」など、タイトルが一字の作品が多い。文庫本
角田喜久雄1906~1994探偵小説がメインで、伝記小説も多数執筆。代表作に「髑髏銭」。文庫本
津本 陽1929~2018歴/時戦国時代と剣豪ものを得意とする。代表作はミリオンセラーとなった「下天は夢か」。文庫本
徳永真一郎1914~2001毎日新聞社員の傍ら歴史小説を執筆。地元近江を舞台とした作品が多い。文庫本
戸部新十郎1926~2003歴/時服部家や前田家を扱った長編小説が多い。他に長編「徳川秀忠」など。文庫本
富田常雄1904~1967「姿三四郎」の原作者として有名。直木賞も受賞。文庫本
直木三十五1891~1934直木賞の名前の元になった大衆小説家。代表作は「南国太平記」。文庫本
中里介山1885~1944未完の大作「大菩薩峠」の著者。他に「島原城」など。文庫本
中島 敦1909~1942中国を題材とした作品を発表。代表作は「李陵」「山月記」。文庫本
中山義秀1900~1969戦後、戦国時代や剣豪を扱った小説を多く書いた。代表作は「咲庵」。文庫本
南條範夫1908~2004時/歴大河ドラマ「元禄太平記」など、映画・テレビ化されたものが多い。代表作は「武士道残酷物語」。文庫本
新田次郎1912~1980山岳小説の第一人者として著名。また武田家ものをライフワークとした。文庫本
仁田義男1922~2006代表作は「大老の首」。他に「画狂一代・小説葛飾北斎」など。文庫本
野村胡堂1882~1963全集で50巻にも及ぶ「銭形平次捕物控」の原作者。文庫本
土師清二1893~1977出世作となった伝奇小説「砂絵呪縛」が著名。他に「水野十郎左衛門」など。文庫本
花家圭太郎1946~201252歳でデビュー、代表作は地元秋田藩士を主人公とする「花の小十郎」シリーズ。文庫本
葉室 麟1951~2017時/歴53歳で文壇デビュー、「蜩ノ記」で直木賞を受賞して人気作家となった。九州を舞台にしたものも多い。文庫本
半村 良1933~2002SFから出発して時代小説も執筆。映画「戦国自衛隊」の原作者。文庫本
火坂雅志1956~2015歴/時NHK大河ドラマ「天地人」の原作者。戦国時代から江戸時代初期の作品が多い。文庫本
藤沢周平1927~1997時/歴海坂藩を舞台とした一連の小説群で知られる。名もなき武士達の悲哀を露わにする第一人者。文庫本
舟橋聖一1904~1976現代小説が中心だが、井伊直弼を描いた「花の生涯」、「新・忠臣蔵」など大作歴史小説も執筆文庫本
松本清張1909~1992社会派推理作家の第一人者。古代史を扱ったノンフィクションの他、時代小説もある。文庫本
三浦綾子1922~1999デビュー作「氷点」で一躍ベストセラー作家に。歴史作品に「細川ガラシャ夫人」など。文庫本
峰隆一郎1931~2000推理小説、時代小説を多数執筆。「人斬り弥介」シリーズなど。文庫本
宮尾登美子1926~2014現代小説が中心だが、大河ドラマの原作となった「天璋院篤姫」などがある。文庫本
三好京三1931~2007直木賞作家。地元岩手県ゆかりの源義経や金売り吉次の小説も書いた。文庫本
村上元三1910~2006時/歴源平時代から明治まで幅広く題材にとって多くの長編を発表。出世作は「佐々木小次郎」。「松平長七郎」シリーズの原作者文庫本
森 鴎外1862~1922夏目漱石とともに明治を代表する文豪。「阿部一族」や「澁江抽斎」など歴史・史伝小説もある。文庫本
山岡荘八1907~1978大作「徳川家康」全26巻を始め、「豊臣秀吉」など、壮大なスケールの人物伝を得意とする。文庫本
山田智彦1936~2001経済小説で知られるが、豊臣秀吉などを主人公とする長編歴史小説もある。文庫本
山田風太郎1922~2001奇天烈な登場人物が次々と登場する忍法物が有名だが、明治初頭を扱った開花物も多い。文庫本
山手樹一郎1899~1978「桃太郎侍」など、明るい武士を主人公にさせると天下一品。貸本屋のベストセラー作家といわれた。文庫本
山本兼一1956~2014「利休にたずねよ」が直木賞を受賞し、映画化。他に「火天の城」など。文庫本
山本周五郎1903~1967歴/時代表作は歴史小説「樅の木は残った」だが、市井に生きる人を主人公とした作品が多い。文庫本
横溝正史1902~1981日本を代表する推理作家。戦時中に書いた「人形佐七捕物帳」は捕物帳の名作。文庫本
吉川英治1892~1962戦前・戦後を代表する時代小説作家。「親鸞」「宮本武蔵」「鳴門秘帳」や大長編「新・平家物語」など代表作多数。文庫本
吉村 昭1927~2006記録文学を出発点とし、その手法とって徹底的な取材をもとにした歴史小説が多い。天狗党や桜田門外の変など幕末もの多数。文庫本
隆慶一郎1923~1989映画のシナリオ作家から60歳を過ぎて時代小説に転身。数年間に「吉原御免状」など話題作を次々と発表した。文庫本
鷲尾雨工1892~1951戦前を代表する時代小説家の一人。代表作は直木賞を受賞した「吉野朝太平記」。文庫本